【 婚活Q&A 】

婚活サービス解説――お見合い

日本では鎌倉時代にはじまったと言われ、今でも残っている縁組みの慣習「お見合い」。ここでは現代的なお見合いパーティーとは違った、古くからのお見合いについて紹介します。

昔は身分が高い家同士で行なわれ、「お家を盛り立てるため」というのが主な目的だったそうです。そのため結婚するまで相手の顔を知らされないことも多く、特に女性は相手を選ぶことすらできず、今の価値観とはずいぶん違っています。政略結婚といえばわかりやすいでしょうか。

昭和初期はお見合いで結婚する人が70%近くいましたが、東京オリンピックごろを境に恋愛結婚との比率が逆転。最新のデータでは恋愛結婚が圧倒的に多くなり、お見合い結婚は5.5%まで減っています。

この伝統的なお見合いは、「世話人」と呼ばれる人が男女の間にたって、文字通りいろいろ世話を焼きます。世話人は職場の上司だったり、親族だったり、またはご近所のお節介なおばちゃんだったり、結婚する男女との関わりがある人がなります。

結婚相手を探したい男女は、世話人に自分の写真と詳細なプロフィール(釣書)を渡します。それが相手に渡され、男女とも「この人なら会っていい」と承諾したらお見合いのスタートです。

お見合い当日は結婚を望む2人のほか、世話人、それぞれの両親なども同席して、料亭やホテルで行なわれます。その日に会話をし、デートもして、お互いが気にいれば「お付き合いしたい」と世話人に伝え、交際がはじまります。それ以降はプロポーズ、婚約と進んでいく恋愛結婚と同じ流れです。ただ、世話人に2人を結びつけてくれた謝礼を支払うところは少し違ってきます。

ここまでの流れを見て、面倒だとか、恋愛結婚のほうが楽そうだと思った人がいるかもしれませんが、お見合いには「離婚率がとても低い」という隠れたメリットがあります。

現代は離婚率がおよそ30%、夫婦3組に1組は離婚すると言われています。しかし全国仲人協会によれば、離婚率を引き上げているのは恋愛結婚したカップル(40%)であり、お見合い結婚では10%しか離婚していません。

2人だけで燃え上がる恋愛結婚とは違い、お見合いは最初の段階から世話人やお互いの家族が絡んできます。そのため冷静に結婚を考えることができ、離婚率の低さにつながっていると言えます。また、「たくさんの人に応援してもらったんだから、些細なケンカくらいで別れたら申し訳が立たない」という心理も働いているでしょう。

先に述べたように、昔ながらのお見合いは減ってきていますが、現在は結婚相談所のアドバイザーがマッチングからお見合いセッティング、婚約までサポートしてくれるようになり、婚活イベント業者が「お見合いパーティー」を開催するなど、形を変化させながらお見合い文化は続いています。

また、結婚したい男女ではなく、その両親同士が代理でお見合いをするという変わったイベントも登場しました。こちらも離婚率は恋愛結婚より低いそうです。「お見合いはなんだか古くさいからイヤだ」と敬遠していた人も、婚活方法の1つとして検討してみる価値はあるでしょう。