【 婚活Q&A 】

カップル成立率、成婚率の高い婚活サービスはオススメですか?

結婚相談所、婚活パーティー、出会い系サイトなどには、よく「カップル成立率」「成婚率」などの数字が書かれています。サイトによって違いますが、30〜50%くらいの表記を見かけることが多いのではないでしょうか?

しかし、たとえば成婚率40%と宣伝する結婚相談所、婚活パーティーがあったとして、「そこの会員に登録すれば10人に4人は結婚できる」わけではありません。そのウラには数字のトリックが隠されているからです。

似たような例として、予備校の「難関校への合格者数」、専門学校の「就職率100%」といった宣伝フレーズが挙げられます。

予備校は、模擬試験や短期講習を1回受けただけの学生も自校の生徒とカウントすることで、難関校の合格者を水増しするところがあります。すべての予備校の東大合格者数を足してみたら、東大の合格定員をはるかに超えている……というのは有名な話です。専門学校も、1人が複数の会社に内定した分を重複カウントしたり、ひどい場合は就職できなかった(家事手伝い)人間まで就職者数にしたりして、就職率を100%近くに引き上げています。

では、結婚相談所や婚活パーティーの成婚率は、どうやって実態よりも高く見せているのでしょうか? 全ユーザー数のうち何人が結婚できたかではなく「退会者のうち何人が結婚したか」で成婚率を計算する結婚相談所が多いと、専門家は指摘しています。

この計算方法だと、成婚率が40%だとしても決して期待できる婚活サービスとは言えません。なにせ、「やめた人のうち60%は結婚できなかった」のですから。結婚できないまま在籍し続けているユーザーまで含めて考えると、かなり頼りない数字だといえます。

ちなみに、全ユーザー数に対する結婚者の割合、ほんとうの意味での「成婚率」はどのくらいになるのでしょうか?

結婚相談所大手・O社を例にすると、全ユーザー46547人のうち、5524人が成婚退会したと公表(2016年)していますから、成婚率は約11.9%と計算できます。会員外の成婚(O社会員以外と結婚して退会)した人まで含めると、約22.8%です。

成婚率の高さをウリにしている業界最大手すら、会員同士の成婚率は12%程度ということです。他社はこれより低く、結婚相談所の業界平均は9%を下回っています。

こうして見てきた通り、出会い系サイトや結婚相談所が高い「カップル成立率」「成婚率」を宣伝していても、鵜呑みにできないことがわかります。ほかにも「登録ユーザー数100万人」「24時間体制のパトロールでトラブル防止」など、具体的な数字をアピールしている出会い系サービスはたくさんありますが、本当かどうか確認できない数字は疑ってみたほうが賢明かもしれません。

結婚相談所、出会い系サイト、婚活パーティーを選ぶときは、もっと詳しいサービス内容やクチコミ評判などを確認して、総合的に考えることをおすすめします。