【 婚活Q&A 】

出会いパーティーで私に告白してきた男性が、二股かけていたと交際中に知りました。悔しいので慰謝料を取れますか?

結婚相談所や婚活パーティーで知り合った相手が、二股(浮気・不貞行為)していたという話はしばしば経験者から聞かれます。しかし残念ながら、浮気されたからといって相手を裁判所に訴え、慰謝料を取れる可能性はかぎりなく低いと言えます。

まず男女関係において、不貞行為が成り立つには条件があります。

・すでに籍を入れている夫婦である
・籍を入れていないが実質的に夫婦である(事実婚、内縁関係と呼ぶ)

このどちらかなら浮気されたとき、慰謝料を請求できます。

しかし婚活中は、まだ夫婦関係になる前です。その状態で二股が発覚した場合、いくつかの厳しいハードルを越えなければ相手に慰謝料を請求できません。

・婚約している
・肉体関係がある
・婚約していたと第三者にも証明できる(結納や婚約指輪、式場の予約など)

これだけでも狭き門ですが、さらに訴えた側が相手の浮気を証明する必要があります。

「彼が他の女性とデートの約束をしていたLINE画面を保存してある」「彼が他の女性と手をつないでいるところを写真に撮った」くらいでは、法的には不貞行為とはみなされません。ラブホテルに出入りする瞬間やカーセックスの現場を写真に収めないといけませんが、普通の人には難しいでしょう。そもそも浮気といっても食事や映画だけで、肉体関係におよんでいなければお手上げです。

このように婚活中、二股(浮気)されても相手を訴えることは極めて困難です。むしろポジティブに考えて「その程度の男だと結婚する前に分かって良かった。今度は私だけを愛してくれる人を見つけよう」と、次の出会いを探したほうが将来的にプラスになると言えるでしょう。

普通の感覚なら、婚活で知り合って交際まで進展すれば、他の異性にアプローチはかけません。ですがモラルの低い婚活ユーザーや、最初から遊び目的で婚活パーティー、お見合いサイトに参加する人間もいます。

「交際してる間にも第2、第3の候補をキープしておこう!」など浮気を推奨する無責任な恋愛記事がネットや雑誌にあふれていたりもしますから、二股かけるような相手と出会ってしまう危険は誰にだってあります。

遊び目的だと感じられる相手には、そもそもアプローチに応じないこと。出会いアプリなどよりも素性をきちんと確認している結婚相談所を利用すること。

自分だけは大丈夫と思い込まず、できるだけ自己防衛を心がけてください。